MSG (Michael Schenker Group)
              / ATTACK OF THE MAD AXEMAN
                          LYRICS by Gary Barden
                          MUSIC by
Michael Schenker

「AXE」とは本来、斧という意味だが、ここではギターを意味する。MAD AXEMAN (狂ったギタリスト)とは、もちろんマイケル・シェンカーの事だ。シェンカーに見出されたボーカリスト、ゲイリー・バーデンの歌詞にはシェンカーに対する想いが込められている場合がある。これもその一例であるのは間違いない。「夜の深みの中、ヤツの笑いが町中に響く」という一節。ヤツの笑いとは、すなわちギターの音を比喩しているのだろう。

マイケル・シェンカーはロックギタリストの中でも、特に心身を集中させ、感情を演奏にこめるタイプである。一心不乱にギターを弾く。殆ど放心状態になっている場合もあり、ソロを弾いている最中によだれを流す事さえあると言う。コンサートの途中で演奏を放棄するのも十八番で、まだ十代だったUFO時代からそれを繰り返しているのだ。それどころかこの時、彼はツアー途中で失踪している。一般人には理解しがたい彼の行動。そしてその背景にあるもの・・。

MSGのデビュー作の邦題は「神〜帰ってきたフライング・アロウ 」。神という代名詞は酒井康がつけたらしい。まだ17〜18歳という年齢でUFOに参加し、ドイツから世界に飛び出したマイケル。英語も話せずUFOのメンバーや周りとのコミュニケーションも完璧とは程遠く、苦しんだと言う。そして何よりも苦痛だったのがアメリカをツアーしていた時、コンサート会場でファンが持っていた横断幕だったと昔のインタビューで語っていた。そこに書かれていたのは・・・「Michael Schenker Is God 」という賞賛の言葉。

これがショックだったのだ。彼はプレッシャーを感じ、ライブを続けるのが難しくなっていったようだ。繰り返すがまだ10代の少年だった。世界で成功しようなんていう野心もなく、ただギターを弾くのが大好きだった純粋な少年。確かに神がかり的な才能を持っていた。1955年1月生まれのシェンカーがスコーピオンズに加入したのが16歳(1971年)の時。ドイツに来ていたUFOが前座を務めたスコーピオンズのメンバーがシェンカーに声をかけた、そこから全てが始まる。UFOに正式に加入したのが1973年、シェンカー18歳の時。Doctor Doctor, Rock Bottom などが収録されている Phenomenon が発売されたのが1974年。つまりこららの曲を録音した時、彼は18歳か、あるいは19歳になったばかり、という時期である。Rock Bottom を聞くたびにチューニングのずれが気になるのだけど、あのプレーが18歳の少年によるものだと思うと驚愕である。

彼のギタリストとしての輝きを利用し、ビジネスにしようとした大人たち。その才能を崇拝したファンの思いは、彼にとってはプレッシャーになり、やがて酒を飲むようになる・・・・。

1980年に自らのバンドを率いてシーンに戻ってきたマイケル・シェンカー。神と言われる事を嫌った彼にとって「MAD AXEMAN」とは、彼の本来の代名詞なのだ。


ATTACK OF THE MAD AXEMAN

Sneaking round the back streets
Don't stay out too late
Cause he's got something he wants to give to you
He calls in his dreams, with his phantom screams
Hide from the shadows in the night
Only day will save you

Got to watch the attack of the mad axeman
He can take you anytime he pleases
He wants to make you bleed

裏通りをうろついている
あまり長くはいない方がいい
だってヤツはお前に何かを与えようとしてるんだから
夢の中で亡霊の叫びを繰り返している
だから夜の幻影に隠れていろ
朝が来れば救われるさ
見ろ、狂気のギタリストが戦う姿を
ヤツはいつだってお前を虜にするのさ
おまえが血を流すのを楽しみにしてるんだ

Around town his laughter sounds deep into the night
That flash of knife in the flickering lights for you
He knows when he's down but he's got to have more
Cause he thrives on excess celebration

Got to watch the attack of the mad axeman
He can take you anytime he pleases
He wants to make you bleed

夜の深みの中、ヤツの笑いが町中に響く
きらりと光るナイフが一瞬、お前の目に映る
冴えない時だってヤツにはわかっている
だけどさらに欲しがるのさ
だってやり過ぎの饗宴がヤツの生きがいなんだから
見ろ、狂気のギタリストが戦う姿を
ヤツはいつだってお前を虜にするのさ
おまえが血を流すのを楽しみにしてるんだ

Time after time, you can see him
He's only looking for fun, in his dreams, Ah..
Time after time, in the wings, you can see him
He's only looking for fun, in his dreams Ah..
Watch the attack of the mad axemane

何度もお前はヤツの姿を見つけるだろう
夢の中で、ただ楽しみを探しているだけなんだ
いつだって翼に乗っているヤツを見るだろう
夢の中で、ただ楽しみを探しているだけなんだ
見ろ、狂気のギタリストが戦う様を


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